中学生の保護者の方はお子様のノートを見たことがありますか。
もしくは、お子様が学校のノートを持っているのか知っていますか。
経験のない保護者の方は、驚くべき事実を知るかもしれません。
ぜひとも確認してみてください。
現在、多くの中学校の先生は黒板に書いた文字を生徒が持参したノートに書くように指示していません。
生徒が書きこむものは、ほとんど学校指定のワークブックか先生作成の穴埋めプリントです。
(もちろん生徒の持参ノートに書きこむよう指導する先生も一部にいます)
それにより、多くの中学生は各科目専用のノートを持っていません。
かわり生徒が持っているのは、教科書の補助用テキストと問題集ばかりです。
このことにより、以前より中学生が先生の授業を聞いて、ノートに書きこむ量が格段に少なくなりました。
書く量が少なくなったことは、つまり手を動かさなくなり、
頭を使い情報を整理する時間が少なくなったことを意味します。
学力の高い生徒は情報処理の速度が速いため、手の動かし方も速く、ノートに書く量も多いです。
そして、非常に丁寧なノートを書き上げます。
それはもともとの能力ではなく、多くの時間をかけて鍛錬した賜物です。
逆に学力の低い生徒は、ノートに書く量も少なく、まとまりのないノートになってしまいます。
また人の話をしっかり聞き、情報を整理してメモすることは、社会人になっても役に立つスキルです。
そのためには学校で授業を集中して聞いて、多くの情報をノートに書き写すことが大切です。
学力向上の第一歩は、基礎問題の徹底反復です。
手を動かし、頭を動かし、情報処理の速度を上げなければなりません。
難しい問題に頭を悩ませて思考を止めるのではなく、
とにかく基礎問題を正確に早く解くことで頭脳を活性化しなければなりません。
近年、ノートを使う時間が少なくなったことで、
低学力の生徒はますます基礎学力が身に付かない傾向が見られるようになりました。
何事もただ見ているだけでは、覚えることはできません。
繰り返し手を動かし、頭を動かすことでしか、学力は向上しません。
授業中も家庭学習でも、まずはノートにできるだけ多くの字で埋めることがとても大切です。